縁とタイミング②
かけがえのない仲間との出会い
前回の記事でも書いたように、当時の三重県にはアーチェリー部のある高校が2校しかなく、更に相手校には男子部員がいないという環境で、まさに井の中の蛙状態でした。アーチェリーは好きだったものの、全国的に見ると実力は全然で、インターハイも予選落ちでした。
そんな状態だったので普通に進学し、進学先を選ぶ時もアーチェリー部があれば入ろうかな、くらいの気持ちでした。スポーツが強い大学でもなかったので、サークル感覚で楽しくやれればいいと考えていたと思います。
そのような気持ちで進学した大学にあったアーチェリー部は、先輩に対する挨拶や円陣での返事は「押忍!」、正式行事の正装は学ランという思いのほか体育会の部活でした。
そこで出会った同期達。この同期がいたからこそ今の自分があります。この同期と同じ代でなければ大学時代にあんなに部活に打ち込むこともなく、満足のいく結果も残せていなかったと思います。
アーチェリーは個人競技のスポーツですが、大学ではリーグ戦がありリーグ戦はチームの点数で勝敗を決するチームスポーツでした。自分の力や頑張りだけでは手に入れられないかけがえのないものを、同期と過ごした4年間で得ることができました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
恩師と後輩
私が縁とタイミングにこだわるのは同期に恵まれたからだけではありません。
当時お世話になった恩師との出会い、そして同期だけではなく私は後輩にも恵まれました。このすべてが揃うことにより、主将を務めた代で男子は27年ぶりの1部リーグ昇格、女子は46代続く部の歴史の中で初の王座出場を果たすことができました。
この大学の、この部活の、この代でなければ成しえなかった結果なのだと思うと
「縁とタイミング」
これが私が今後も人生で大切にしていきたいことの一つです。
現在、高校や大学で部活に励んでいる学生たちに少しでも今しかできない経験をしてもらいたい、その思いがスポーツメンタルコーチやアーチェリーコーチをやっていくうえでの根本にあるものだと、学生時代を振り返っていて気づきました。
結果が残るというのは良い思い出になるための要素の一つでしかありませんが、その一つの要素として大きな割合を占めるものでもあると思います。そのお手伝いができるようなスポーツメンタルコーチやアーチェリーコーチという存在でいられればと思います。
今思い返すと、主将としての当時の部活運営にもコーチングという面から見た要素がたくさん含まれていることに気づきます。それに関してはまたいずれご紹介できればと思います。